ギターで1曲弾けるようになるのは、とても楽しいことです。
しかし、覚えて、弾けるようになるまでの過程は、決してラクではありません。
気合が必要で、それなりに時間もかかります。
私は今まで、200曲以上の曲をコピーしてきました。
今でも楽勝ではないし、まだまだ時間もかかります。
それでも、以前と比べて、ずいぶん早くラクにできるようになりました。
この記事では、私が曲のコピーをラクにするためにしている工夫について、お話しします。
なお、コピーをラクにする上で、「練習スケジュール」もとても大事なので、こちらの記事もぜひ読んでいただきたいです。
今回の記事は「実践編」です。
具体的にどういうことをして曲をコピーするかについて、順を追って説明していきます。
- 新曲を覚えるのにいつも苦労する方
- コピーする段階が大変、おっくう、面倒くさいという方
- 曲をコピーする具体的なステップについて知りたい方
- 少しでもラクに曲を覚えたい方
に読んでいただけたらうれしいです。
ギター曲のコピー1:まずは、曲を何回も聴く
初めのステップは「曲を何回も聴く」です。
コピーする曲が決まったとたんに、聴き始めます。
気楽に、何かをしながらでOKです。
通勤途中でも、ご飯を食べながらでも、家事をしながらでも、聴けるときは基本その曲をかけましょう。
リピート再生をして、何度も繰り返し聴きます。
特に、知らない曲をコピーすることになった場合は、大変ですよね。
まずは何回も聴いて「知ってる曲」「身近な曲」にしてから、コピーしましょう。
「スケジュール編」でもお話ししましたが、「練習にすぐ取り掛かる」というのはとても大事です。
そのために、最初のステップはラクなものにします。
もし、最初にやることが「TAB譜をイントロから順番に読みながら、コツコツ練習していく」という計画だったら、どうでしょう?
なかなかハードルが高くて、取り掛かる気がしません(私は長年そのやり方をしていましたが、根性が必要な割に、効率が悪かったです)。
まずは、気楽に「聴く」ことから始めましょう。
ギター曲のコピー2:曲の構成をメモする
曲を聴きながら、例えば、
- イントロ④
- Aメロ1⑧
- Bメロ④
- サビ⑧
- 間奏⑧
- Aメロ2⑧ …
などと、順番に曲の構成をメモしていきます。ノートなどに殴り書きでいいです。
④や⑧は、小節の数です。
小節の数の他に、コードも書ければなお良いです(無理なら省略でもかまいません)。
私は、
Aメロ⑧ 1451 1451
のように、キーを無視して、コードを数字で表してメモしています(キーがCの場合、1451は、CFGCの意味です)。
この方が、聴きとるのも、書くのもラクです(よく知っている曲の場合は省略しています)。
「曲の構成なんかメモしなくても、ネット上などにあるコード譜をそのまま持ってくればいいんじゃない?」と思われます。
しかし、コード譜は大抵、小節数が書かれていなくて、繰り返しも省略されています。
最初から最後までの流れをつかむためにも、やはり自分で構成をメモすることが重要です。
慣れると、曲を1回流す間にメモを取れます(そのあと2回くらい曲を流して確認します)。
曲の全体を把握できると、一気にコピーのハードルが下がります。
大まかに「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「サビ」「間奏」の5種類を覚えればいいんだな、などとわかります。
ギター曲のコピー3:よい「弾いてみた動画」を探す
原曲からギターパートを聴きとってコピーするより、初めからギターが目立つ「弾いてみた動画」をマネする方が簡単です。
似顔絵も、本物の人物を見て描くより、誰かが描いた似顔絵を見て描く方が、特徴が際立っていて、簡単ですよね。
それと同じです。
ユーチューブで「弾いてみた動画」をいろいろ見て、わかりやすいものを見つけたら、「後で見る」などで保存しておきます。
動画はひとつに絞らなくてもいいです。
最近は、TAB譜付きの動画も増えてきました。
音が流れている部分のTAB譜が表示されるなんて、ほんと親切ですね。
それがあったらラッキーです。
よい「弾いてみた動画」を見つけたら、その音声も、繰り返しよく聴くようにします。
原曲同様、何かをしながらでもよいので、練習以外の時間はそれをかけている、という感じにします。
その曲、特に「ギターの音」が身近になり、ある時から、頭の中で巡るようになります。
すると、コピーがラクになります。
ギター曲のコピー4:「弾いてみた動画」をゆっくり再生、マネする
いよいよここからギターを使った練習です。
選んだ「弾いてみた動画」を、0.5倍速などでゆっくり再生しながら、マネして弾いていきます。
わからないところは止めて、繰り返し見たり、TAB譜を確認したりします。
ここが実際の作業で大変なところですが、一気にたくさん覚えようとせず、Aメロだけとか、Bメロだけというように、「細切れ」で限定しながら、1つずつ覚えていきます。
何か気が付いたこと(2回目のAメロも全く同じ、など)があれば、その都度、先ほどの「構成をメモした紙」にメモします。
ギター曲のコピー5:イントロやギターソロなどのメロディを覚える
ここもやはり「弾いてみた動画」を使います。
ソロの目立つものをゆっくり再生しながら、まずは聴こえたメロディをメモします。
私の場合は、キーや音符は無視して、「ミ~ミ~ミ~ソファミドシラソ~」などと、「自分だけわかればいい」というメモを書きます。
そして、そのメモを見ながら、やはり「弾いてみた動画」のゆっくり再生に合わせて弾いていきます。
違うところがあったら、その都度メモを修正していきます。
なお、耳コピよりTAB譜の方がラクな方は、もちろんそちらでもOKです。
この、「弾いてみた動画」をゆっくり再生して、それに合わせてマネしながら覚えていく過程が、いちばん大変なところですね。
覚えやすくするためには、先ほど述べた「細切れ」の他に、「ちょい足し」も役に立ちます。
イントロを覚えて、次にAメロを覚える時、「イントロ+Aメロ」というふうに、一度やったところもまた繰り返すようにしていく方法です。
Bメロを覚えたときも「イントロ+Aメロ+Bメロ」というふうに弾きます。
せっかく覚えたことが抜けていかないように、「ちょい足し」しながら進んでいきます。
こまめな復習ができる「ちょい足し」は、記憶の定着に役立ちます。
それでも、間隔が空くと、せっかく覚えたことを忘れてしまうので、少しずつでも毎日「ちょい足し」していくのが効果的です。
ギター曲のコピー6:徐々にテンポアップする
とりあえず1曲通してゆっくり弾けるようになったら、あとは徐々にテンポアップしていきます。
ユーチューブは、0.25、0.5、0.75、1.0倍速ができます(0.25はさすがに遅すぎますが)。
「弾いてみた動画」だけでなく、原曲にも合わせて弾いてみましょう。
この、とりあえず弾けるようになった段階が「仮完成形」です。
粗削りでも、ソロの一部が弾けなくてもいいから、早くこの段階に持っていくことをおすすめします。
ここまでできたらしめたものです。
やる気も上がってきます。
ギター曲のコピー7:覚えたらあとはひたすら弾く
コピーした曲を披露する日まで、何度でも、曲に合わせて、通して弾きましょう。
この段階になったら、「弾きましょう」なんて言われなくても、やりたくなるものです。
できるようになった曲を弾くのは楽しいです。
繰り返し弾くことで、覚えたものが頭と体に定着します。
更にスムーズになり、忘れにくくなり、完成度も上がります。
当日、堂々と弾けます。
コピーの仕方は以上です。
この方法で新曲のコピーが少しでもラクになるとうれしいです。
なお、せっかく覚えた曲も、弾いていないと簡単に忘れてしまいます。
忘れないようにするための工夫について、別の記事でお話ししていますので、よろしければ、こちらもご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。