家でギターを練習する時、座って弾いていますか、それとも立って弾いていますか?
私は、ほとんど立って弾いています。
たまにしか座りません。
実は、ギターを始めてから5年間は、ずっと座って練習していました。
しかし、いろいろな不都合が起こってしまったので、今では立って弾くようになりました。
この記事では、自分の経験をもとに、「私がギターを5年間座って練習していてどうなったか」ということと、「立って弾くようになってどう変わったか」についてお話しします。
また、具体的な立って弾けるようになる方法「立って弾きやすくなる工夫」についてもお伝えします。
- ギター初心者の方
- ギターをいつも座って弾いている方
- 立つとうまくギターを弾けない方
に読んでいただけたらうれしいです。
ギターをずっと座って弾いているとどうなる?
私はギターを始めてから5年間は、ソファーに座って練習していました。
ソファーは広々として、ギターをどこにもぶつけずに弾くことができます。
また、譜面やスマホなど、必要なものは全部横に置けます。
ソファーは柔らかいので、ギターを置きたい時も気軽にポンと置けて、便利でした(始めた当時は、長くて重いギターを扱うだけでも大変でした)。
ギターを座って弾くことによる問題
ソファーは、練習するにはとても快適な場所でしたが、問題もたくさんありました。
主なものを3つご紹介します。
座って弾くことによる問題1:すぐ眠くなる、または、寝ている
私はもともと、座ると眠くなりやすいタイプです。
ギターを弾いて手を動かしていてもだめで、よく眠くなりました(食事の時は座っていても眠くならないのですが)。
睡魔と戦いながらの練習は非常に効率が悪く、寝てしまったらもう練習しているとはいえません。
もちろん毎回ではないですが、結構な頻度で寝ていました。
座って弾くことによる問題2:姿勢が悪くなる
良い姿勢を保ったまま座って弾くのは、意外と難しいです。
私の場合は、夢中になると、背中が丸まって、首もずっと変な向きになり、胃も圧迫されて、とってもダメな姿勢になっていました。
いくら弾けるようになっても、これでは「かっこ悪すぎギタリスト」です。
あまりそういう人の演奏を聴きたくありません(笑)。
かっこ悪いだけでなく、姿勢の悪さが積み重なって、肩こり、目の疲れなどの不調も起こりました。
座って弾くことによる問題3:立って弾けない
ある日、友達と初めてスタジオに行ってみよう、ということになりました。
「これは、立って弾くことになるかな?」と思い、家で試しにやってみたら…全然弾けません!
「あれ⁉指、短くなった?」というくらい、弦を押さえられないのです。
指が全然届きません。
指板も全く見えなくて、いったいどこを弾いたらいいのかわかりません。
他にも、ピックの当たり加減が違う、ギターが腰の骨に当たって痛い、変な重さがある、などなど、違和感だらけでした。
「別の楽器か?」という感じです。
これはさすがにまずいなと思い、立って弾く練習もすることにしました。
ギターを立って弾くことによるメリット
ここからは、立って弾くようになって何が変わったか、つまり「立って弾くメリット」について、4つお伝えします。
立って弾くメリット1:眠くならない
立って弾いていると、眠くなりません。
基本、いつもスッキリ、元気です。
睡魔と戦うだるさがありません。
時間を使った分だけ、ちゃんと練習になります。
立って弾くメリット2:よい姿勢を保てる
立っていると、座っている時より姿勢を意識しやすいです。
もちろん姿勢が悪くなってくることはありますが、気が付いた時にすぐ直せます。
私はいつも、大きな鏡の前に立ってギターを練習しています。
そして、できるだけ背筋を伸ばすよう、なるべくかっこ悪くならないよう、気を付けています。
姿勢を意識するようになった結果、肩こりや目の疲れも軽減されました。
立って弾くメリット3:スタジオやライブで弾ける
スタジオに集まってバンド練習をする時や、ライブで演奏する時は、通常、ギタリストは立って弾きます。
ふだんから立って練習していると、そういう場でも、いつも通り弾けばいいだけです。
慌てることはありません。
また、ライブの本番を想定した練習もできます。
ステージ上でのパフォーマンスや、かっこよく見えるように弾くというのは、本番、突然ノリでできるものではありません。
ふだんから、ステージで動けるように練習しておくことはとても大事で、そのためには、立って練習する必要があります。
立って弾くメリット4:エクササイズになる
立って練習するのは、ちょっとした運動になります。
更に、なるべく足を動かしたり、歩いたりしながら弾いていると、もっといいエクササイズになります。
私は「1日1万歩以上歩く」のを日課にしていますが、夜になってもまだ全然歩数が足りていないことがあります。
それで「歩数を稼ぐため」に、ギターの練習中もなるべく動くようにしてみたら、1000歩くらい稼げました。
これはいい!と思って続けてますが、もっといいことがありました。
歩きながらギターを弾けるようになったのです。
もちろん、ちょっとした移動で、しかも単純な演奏の時限定ですが、歩けると、ライブの時、ステージ上でできることが広がります。
なお、初心者向けのステージパフォーマンスについての記事もありますので、ご興味のある方はご覧ください。
ギターという趣味にはまっていると、ただでさえ、運動不足になりますよね。
でも、立って練習、できれば動きながらギターを弾くと、逆にいいエクササイズになるので、おすすめです。
立って弾くための工夫
メリットが多い「立って弾く練習」ですが、どうやって練習したらよいのでしょうか?
「立って弾きやすくなる工夫」を5つお伝えします。
立って弾くための工夫1:毎日やって慣れる
初めて立って弾いてみると、すごい違和感があります。
でも、なんだかんだ毎日やっていると、1週間くらいで慣れてきます。
弾き方の技術(アルペジオやカッティングなど)に慣れるよりずっと早く慣れます。
やればやるほど違和感はなくなってくるので、とにかく少しずつでも、毎日やってみましょう。
立って弾くための工夫2:ストラップを短くする
ストラップが長いとかっこいいかもしれませんが、とても弾きづらいです。
できるようになるまでは、ストラップは短めがおすすめです。
座って弾いている状態に近くなります。
立って弾くための工夫3:右足だけ少しつま先立ち
座っているとあんなによく見えていた指板が、立つと見えなくなります。
でもネックの側面だけを見て弾くのは難しいです。
かといって、背中を丸めてのぞきこむようにすると、かっこ悪いです。
そこで、背筋を伸ばしたまま、右足を少しつま先立ちにします。
右足を半歩前に出して、かかとを少し浮かせる感じです。
右ももの上にギターが乗って、ギターの前面が少し上を向きます。
指板がよく見えて、弾きやすくなります。
あまり使いませんが、逆パターンもあります。
6弦に近いハイフレットを弾くときなど、左足をつま先立ちにして弾く方が弾きやすい場合もあります。
左ももにギターが乗る感じです。
上半身を左側、下半身を右側にひねる姿勢になり、妙にかっこいいです(でも出番は少ないです)。
右足を立てる場面の方が圧倒的に多いですが、両方試してみると面白いです。
立って弾くための工夫4:ギターを立てたり寝せたりしてみる
ギターを立てる、つまり、ネックを垂直にして、自分の近くに持ってくると弾きやすいフレーズがあります。
逆に、ギターを寝せる、つまり、ネックを水平にして、体から離すと弾きやすいフレーズもあります。
弾きにくいところは、ギターを立てたり寝せたりしてみて、弾きやすい角度を見つけましょう。
立って弾くための工夫5:弾くポジションを変える
座っている時はちゃんと押さえて音を出せるのに、立ったら指が届かなくて弾けない、ということはよく起こります。
自分のポーズやギターの角度をいろいろ試しても無理な場合は、弾くポジションを変えて、別の所で同じ音が出せないか、探してみます。
その前後の音も場所を変えたほうがスムーズだったら、一緒に変えます。
ふだんから「立った時に弾ける位置で弾く」ことに決めてしまい、座った時もそこで弾くようにする方が、混乱しません。
なお、逆パターンの「立った時だけ弾けて、座ったときに弾けない」というものはありません(立った方が弾きやすい、というものはあります)。
立って弾きやすくする工夫、弾きたくなる工夫は、他にも「ストラップやギターが当たって痛かったら、タオルをはさむ」「鏡の前で弾いて、自分の姿を楽しむ(笑)」など、いろいろあります。
楽しみながら、試してみてくださいね。
ギターを立って弾く練習をしましょう
ギターを立って弾くと、眠くなりにくい、姿勢を意識できる、本番に役立つ、エクササイズになる、などなど、たくさんのメリットがあります。
立って弾くのが当たり前になると、座った時弾けなくなるんじゃないか?と心配する必要はありません。
大丈夫、座った時も弾けます。
私は、たまに新曲を覚える時と、録音をする時は座って弾きますが、それ以外は立って弾いています。
立って弾くと、元気になります!
ずっと立っていなくてもいいので、いつも座って弾いている方は、ぜひ、立って弾く練習もとり入れてみてくださいね。
なお、私のように体が小さい場合は、少しでも軽くて小さいギターを持つようにすると負担が軽減され、立って弾きやすくなる助けになります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。